書籍『さよなら「正解主義」』
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2021年開始の共通テストは
「センター試験に戻ってしまう」とは真実なのか
ますます進む少子化、それに反し増え続け、飽和状態の大学。
教育環境は、お父さんお母さんの頃とは全く変わりました。
そんな中、高大接続改革が議論され、2021年1月には、センター試験に代わる、大学入学共通テストがいよいよ始まります。
ところが、実際には改革の柱でもあった国語と数学の記述問題導入、英語民間試験を活用して大学入試で英語4技能の評価を支援する「大学入試英語成績提供システム」も、2021年度導入は見送られ、さらに「主体性評価」のため国が進めてきたe-ポートフォリオも実施見送りとなったなったのです。
コロナによる影響もあり、実際に進められている改革についての情報が得られにくくなり、高校でも錯綜していると聞きます。
しかし、大学入試センター広報によれば、今回の入試改革は、絶滅してしまったわけではありません。
2020年10月、国公立大学の現役入試担当教授らが、高大接続改革のかなめ、大学入学共通テストの出題方針を紐解き、その“チカラ”とは何か、どのような意識を持ち、どのように身につけるべきか、さらには教育のあるべき姿へのヒントを一冊にまとめた書籍『さよなら「正解主義」』を発行、サンクチュアリ出版より発売しました。共通テストの変更から見えてくる、これからの時代に必要な学びについて、子供たちと、子育てに関わる方、学校の先生方にお読みいただいています。
先の見えない時代に生き抜くために必要なチカラとは
そもそも入試改革の目的は、人工知能(AI)技術の発達や、ますます進むグローバル化など、急速かつ複雑に変化する社会情勢と密接に関係しています。
さらにコロナへの不安。ますます先の予測が立たない状況の中、未来を担う子供達には、どのようなチカラが求められているのでしょうか。
それは今までのような正解が一つとは限らない問題に、あきらめずに取り組む「問題解決力」です。
もちろん基礎知識が必要なことは間違いありませんが、これまで重要視されてきた記憶力や理解力ばかりを重視する「正解主義」を脱却し、主体的かつ対話的に学ぶ「アクティブラーニング」が必要となるのはもちろん、欧米ではあたりまえに重視されている、批判的思考力「クリティカル•シンキング」などの能力が段階的に求められているのです。
さよなら「正解主義」全国の書店、ネット書店にて好評発売中!
● 共通テストを控える3年生に、その変化と学び方の指南書として
● 中学生、高校1,2年生までに求められるチカラと、学び方の羅針盤として
● 保護者の皆様には、30年前とは大きく変わった入試や大学に対しご理解いただくために
●先生方には混迷を極めた高大接続改革と、その中で行われる共通テストに向けご参考に
●子育て中の方には、入試の変化を通してこれからの時代に必要となる学びについてご参考に
ぜひお読みいただきたい一冊です。
大学入学共通テストを迎えるにあたって 著者からのメッセージ
一部メディアで、記述問題導入見送りなどから「共通テストはセンター試験とほぼ変わらない」と報じられています。
しかし、大学入試センター広報によれば、平成29,30年に行われた試行テストの結果を受けて問題作成方針が最終決定しており、それが元に戻ることはないといいます。
変更として以下のようなポイントが挙げられます。
●数学ⅠAの試験時間が、センター試験:60分から、共通テスト:70分になる
●試験の名称が「筆記」から「リーディング」に変更。”発音・アクセント・語順整序”を単独で問う出題が廃止される
また、満点が筆記200点リスニング50点から、リーディング、リスニングともに100点となる(入試配点は大学・学部などにより異なる)
さらに、リスニングでは音声を1回流す問題がある(センター試験は全て2回)
このような形式的な変更だけに注目すれば、ほぼ変わらない。と誤解されるのも無理はありません。
しかし!
今回の共通テストを変える「意義」に注目すれば、そのような単純なことではないことがお分かりいただけると思います。今回の共通テストは、あくまでも高大接続改革の一つと位置付けられています。ですから、このページや書籍『さよなら「正解主義」』で再三述べているように、これからの時代に必要なチカラを身につけてほしいというメッセージが込められているのです。もちろん、「テスト一つで変わるわけない」「基礎知識が大事」といった声があるのは承知していますし、著者も同じ意見です。むしろ、基礎知識をどのように身につけるべきか、それが論じられるべきなのです。
今回の改革のポイントは
「知識」「技能」に加え「思考力」「判断力」「表現力」
を問う問題にする
これがどれだけしっかり理解され、周知されているでしょうか。どれだけのメディアが正しく報じたでしょうか。どれだけの学校がその力をつけるために取り組んだでしょうか。どれだけの予備校や模擬試験が適応しているでしょうか。有識者の皆さんで議論されつくし、公正に実施されるのでしょうか。ということです。
今回様々な施策で、言葉は乱暴ですがバタバタしたことにも問題があり、批判的にとらえられて当然かもしれません。しかし、今までの教育が知識偏重の詰め込みであるという批判もまた理解できます。
改革についてしっかり理解されたうえで共通テストを迎えなければ、「変な問題」とみなされて改革の意義ごと批判されてしまうかもしれません。
そんなことのないよう、共通テストをしっかり理解してほしいと思います。
解説 知ってほしい共通テストの本質
大学入試センターの問題作成方針の「歴史」教科を例に特徴の一つを解説します。
「問題の作成に当たっては,事象に関する深い理解に基づいて,例えば,教科書等で扱われていない初見の資料であっても,そこから得られる 情報と授業で学んだ知識を関連付ける問題,仮説を立て,資料に基づいて根拠を示したり,検証したりする問題や,歴史の展開を考察したり,時代や地域を超えて特定のテーマ について考察したりする問題などを含めて検討する。」とあります。
文面通りに解釈すれば、「教科書や資料集に載っていない見たこともない資料を読み取って、授業を基に考察する問題が出題される可能性がある」ということでしょう。
テストといえば、「教科書などから逸脱しない」という不文律のようなものが存在してきたのではないでしょうか。それがなくなれば、混乱が予想されます。
センター試験において似たようなことがありました。日本経済新聞サイトでは、以下のような記事が取り上げられています。
センター試験に「ムーミン」出題 地理B、戸惑いも
2018年1月13日 22:09
13日の大学入試センター試験では地理Bの問題に、世界的な人気キャラクターのムーミンが登場した。ムーミンが北欧のどの国を舞台としたアニメーション作品かを問う内容。インターネット上には戸惑いの声も上がった。
センター試験の地理Bでは、北欧童話「ムーミン」に関する問題も取り上げられた=共同
スウェーデン、ノルウェー、フィンランドの3カ国の気候や貿易などの比較に続き、各国のアニメと言語の正しい組み合わせを問う問題。アニメは、スウェーデンの「ニルスのふしぎな旅」が示され、ムーミンと「小さなバイキングビッケ」のどちらがフィンランドかを選ぶよう求めた。
ツイッターでは「ムーミンは地理に関係ないのでは」など、受験生とみられる恨み言が噴出。ムーミン公式サイトは「まだまだ知られてないんだな、と反省」とつぶやいた。
記事は歴史ではありませんが、「教科書にない」「習っていない」ということが大騒ぎになってしまったのです。このような出題は、共通テストでは当然、しかも複数ありうるということになります。
問題作成方針には、「歴史に関わる事象を多面的・多角的に考察する過程を重視する。用語などを含めた個別の事実等に関する知識のみならず,歴史的事象の意味や意義,特色や相互の関連等について,総合的に考察する力を求める。」とあります。
共通テストは、今までのセンター試験と、根底から大きく異なっているということ、その本質を理解しておく必要があるのです。
受験生
中高生の皆さんへ
中高生の皆さん、特に受験生の皆さんにとって.共通テストはとても大切なテストであることはご存じのとおりです。何が出題されるのか、何を対策をすればよいのか不安になりがちですが、まずは基本的な知識を確実に修得してください。その際、公式や重要事項を丸暗記するのではなく、しくみ・理由・背景といった本質的な理解が重要になります。
ぜひ『さよなら「正解主義』を読み、入試改革の一つの柱である共通テストの出題の意図を正確に知ることで、先が見えない未来に生き抜くために、「まさに今、どのように学んでいくべきか」を考えるヒントが得られるはずです。
そのうえで部活動なども含めた日々を精一杯努力してほしいと思います!
受験生の保護者の
皆さんへ
大学受験を控えたお子様をお持ちの皆様からは、「結局入試はどうなるの」といった声を耳にします。ぜひ『さよなら「正解主義』をお読みいただき、確かな情報を取得していただければと思います。
著者2人は、日頃よりお父さんお母さんの時代とは全く変わった入試を取り巻く環境、大学選びについて講演会や書籍を通じて発信しています。
少子化にもかかわらず大学が増え続ける中、ブランディング重視の大学や、過剰な記事広告も目立ちます。また、学力の担保のない入試方法による学力不足により、留年や中退につながるケースも増えています。大学や入試に関して正しい情報を入手していただき、進学の意味やこれから必要な学びについてお考えいただければと思います。
子育て中の方へ
例えば以前であれば社会科目は「暗記科目」などと呼ばれることも多かったと思いますが、求められる知識の質が変われば、そのような認識も変えなければなりません。
最近メディアでも、「これからの時代はAIに仕事を奪われる」、「国際競争力を高める人材を育てなければ」などと言われていますが、少なくとも今までのように知識の量や理解力ばかりを重視する時代から、先の見えない時代に対応できるチカラが必要とされる時代に変化しています。その最もわかりやすい動きが入試改革です。
入試問題や求められる学力の質が変われば、中学や高校で必要な知識の質も変わります。
アクティブラーニングもその一つです。ぜひ『さよなら「正解主義』をお読みいただき、これから必要なチカラについて考えるきっかけにしていただければと思います。
高校の先生方へ
著者二人は、例年全国の高校で講演活動を行っていますが、本年度
前半は新型コロナの影響で軒並み中止になってしまいました。
こうした講演では、主に入試を取り巻く環境の変化と、それに伴う大学
選びの意識変化の重要性や、学習方法についてお話しし、その結果
進学実績向上に役立ったというお声が高校から数多く届いています。
また、本年5月30日には文部科学省、東京都教育委員会後援、
新都心教育開発主催で、10以上の国公立大学に
ご参加いただき、入試個別相談会を開催する予定でしたが、
中止になりました。
本書の内容は、こうした講演会や入試相談会で基調講演として行う
予定だった内容も含むため、できるだけ多くの高校生、保護者、高校
の先生方にお届けしたいと考えております。
講演のご依頼は「高校の先生方へ」のページから。
大学選び・入試改革関連書籍のご案内
「高等教育開発研究所」出版事業本格始動!
コンセプト
インターネットの普及による紙離れに加え少子高齢の時代、街の書店は減りました。また、紙の本を出版するには莫大なコストがかかります。よって出版社はこれまで以上に「売れる本」を企画しなければならなくなりました。紙の本を出すのは難しい時代になったといわれます。
しかし、「本」というカタチにして世に送り出し、ページを繰って読んでいただくという文化には、特別な意義があるのではないでしょうか。価値ある知的財産を、売れる、売れないといったファクターだけで埋もれさせず、何とか出版できないか、多くの出版界の皆様にお知恵をお借りして書籍を出版しています。
教育や文化芸術を中心とし、様々な分野の有識者、専門的な知識や経験をもった著者の著書を出版する、おそらく世界一小さいであろう出版社です。
人皆歴史あり。
あなたの人生経験を書籍にしませんか。
ご自身の経験は後世に残す
価値があります。
ご自身の日記や、商売や事業の日誌、事業や子育ての経験、旅の記録、人生訓など、
すべてこれからの世代の人々、ひいては後世の人々にとっての金言になるかもしれません。
雑文などと謙遜なさらずに教育書、ビジネス書として世の中におくりだしてみませんか?
教育書発行経験のあるスタッフが丁寧に進めてまいります。
自費出版をお考えの方
流通しない本ではなく書店やネットで流通する出版を目指します。
通常、編集、デザイン、校正、印刷、流通・・・すべてを包括したサービスでは高価になることが多くなりますが、弊社では、それぞれをどのような形で出版するか著者と話し合いながら進め、比較的安価な出版を目指します。
一般社団法人高等教育開発研究所が運営しております。
ぜひ、ご質問などをお寄せください。
高校生、受験生の皆さんから
大学や学習方法、進路選択について知りたい情報
大学の先生への質問
本に書いて欲しい主題
日頃の学習の悩み
保護者の皆様から
入試制度や昨今の大学、子育てなどについてのご相談
本に書いて欲しい内容
進路の先生から
進路講話、講演、大学の先生への模擬授業著者、大学教授へのご希望
国公立大学入試担当の先生から
合同進路相談会や説明会の開催のご要望。説明会、オープンキャンパスなどの開催情報、ご寄稿、書籍化のご要望
などなどぜひお寄せください!
■質問受付詳細
開始日 : 2020年12月7日
対象 :中高校生、保護者
学校の先生は、「高校の先生方へ」のページから
受付方法 :専用フォームにて。回答はメールとなります。
受付時間 : フォームは24時間稼働しています
※回答は24時間以内を基本としますが、内容によってはお時間を頂戴します。
※個人情報は弊社で質問受付のみに使います。
※明らかにいたずらなどは業務妨害となります。すべての中傷なども即警察に届け出ます。
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